夫のお姉さん(カーラ)が、バトルに参入した
夫の姉カーラさんは厚生労働省のようなお役所で勤め上げて、最近リタイヤした。
仕事が大好きで、多くの部下を抱えてリーダーシップを発揮していたと聞く。
そのせいか、
「自分以外の人は全員、自分の部下」♪( ´θ`)
と思っているようなふしがある。
例えばある朝起きたら夫に言われた。
「今日、湖水地方に行くから!お姉さんが全部予約して電車もホテルも手配済みだから!」
はぁー何なのいきなり。
「え、サプライズのプレゼントか何か?」
まさかね。
「違うよ、姉さんが全部予約して、払うのは僕たちだよ」
そりゃそうだ。
がちなみに湖水地方と言うのはカーラさんちから決して近いわけではなくて、大体東京から甲府くらいの距離がある。
でも私たちこれまで、カーラさんちに居候してお世話になっている身だし、文句も言えない。
「あなたたち、もうちょっと、外に出て楽しんだら!」
と普段から言われていて、居候に四六時中いてもらうのもうっとおしかったのかもしれないし、私たちのためを思ってくれた結果なのに違いない!( ・∇・)
夫が
「電車は1時間後で駅から出るってさ、だから今から30分後に家を出ないと間に合わないよ」
って言うから、30分で着替えとか洗面用具とかリュックに詰めて支度して出ましたよ〜。
カーラさんが親切にも^ ^;駅まで迎え送ってくれたけどさ。
そんなことが一回だけではない。
朝起きるといきなりやることが決まっていて、(例えばカーラさんが気に入った物件を夫が買う前提で見に行かされるとか、他の親戚と会食とか)全部カーラさんが既に手配済みで、ということはよくあった。
夫のお姉さんからの爆弾メールでみんな大わらわ
前回の記事で書いたようにビデオチャットでカーラさんと話し、「よろしくお願いします」と言った直後夫の名前(夫は名前を出して欲しくないそうなので、仮にボールとした)でメールが送信されてきた。
メールには関係する弁護士、売主、不動産会社社長など、「全員の」メールアドレスが入っていた。
親愛なる皆さん
2020年11月20日が決済*とのことですが、パティントン氏の住宅ローン契約が2020年11月21日に終了すると理解しています。
これを念頭に置いて、決済を2020年11月18日に早めることを強くお勧め致します。
この変更により、万一不測の事態が発生した場合にも2、3日の余裕ができます。 2020年11月20日の決済日は、明らかに余裕の日程がまったく考慮されておらず、最悪の場合、パティントン氏の住宅ローン契約が再度キャンセルされる事態が懸念されます。
2020年11月18日へご変更いただくよう、早急に検討していただければと思います。
敬具、
ポール
*家の売買の金額を全部精算して鍵を渡すこと。
夫の名前とメールアドレスで送信されていたが、文面は固く(日本語に訳すとよくわからないかもしれないが)もうすでに決まった感じ、有無を言わせずって感じ、
「下の者よ、聞け〜」
という感じの文章。
夫はこれまで一貫して、他の不動産会社や、弁護士、売主に対しても、友達ではないにしても知り合いといったような、誰にでもわかりやすく親しみやすい文体でメールを書いていた。
それに私がめんどくさいから全員にCC入れてメールすればいいじゃん!と以前から言っていたのだが、慎重な夫は「いやもしかしたら僕たち以外には読まれたくない事柄も書いてあるかもしれないよ、だから一人ひとりにメールしたほうがいいよ」と言っていつも一人ひとりにメールしていた。(イギリスの家の購入方法のサイトには全員にCCしたほうがいいと書いてあったし、それは夫にも言ったのだが)
もちろん夫の姉の名前は、メールにはどこにも書いていなかったが、明らかにこれはカーラさんが書いたメールだ!
不動産会社、弁護士たちのメールがすごい勢いで飛び交い始める
この、夫が出したことになっている、まるでお役所からのお達しのようなメールがCCで私にも届いた後すぐに、売主のパティントンさんから、下記のようなメールが来た。
さらに、不動産会社、弁護士たち、売主からのメールがすごい勢いで飛び交い始めた。
ポール君、
僕はあなたの考えに大賛成です!
早速あなたのメールを、僕の弁護士に転送しますね。
追伸
17日までに僕が引っ越す前に、新しい絨毯が間に合うことが条件だが!
パティントン
その直後に不動産会社社長のメリルからメールが。
そもそも、
誰が20日などと言ったのですか?
私は16日を指定したはずなんですけど。
〇〇不動産会社 社長 メリル・トンプソン
あ、あれ、メリル、違うよ!
オタクの社員からは16日の「週」と示唆されたのよ。
どうしよう。
責任のなすり合いが、弁護士同士だけでなく、ここでも始まった?
カーラ・チーム(私たち)X 弁護士チーム の対決か?
5分後に私たちの弁護士、マーガレットさんからメールが届いた。
売主の方からそもそも20日と言われたのですが。
いつもどおりの、たった1行。
この人はメールの行数を1行でも多く書くとコロナウィルスにでも感染すると思ってるのか。
その後10分後にまた不動産会社社長のメリルからメールが届いた。
マーガレット弁護士へ
〇〇不動産のメリルです。
私もポールの意見に賛成だわ。
20日じゃ危険すぎる。
売主の側のクリスタル弁護士は、16日が望ましいし、最悪でも19日前にしないといけないと言っていましたよ。
クリスタルだって、ポールのように18日に同意するはずです。
敬具、
メリル
メリルに応えて早速、売り主の弁護士クリスタルから、メールが!
パティントン氏から依頼を受けている弁護士の、
クリスタルです。
先週20日と言うことで全員が一致したはずではないですか?
売主のローン契約が切れる21日以前である限り、問題などあるはずないですよ。
この日に決めるまでだってすでにいろいろ、大変だったのです。
日にちを早めるのは、私は賛成しかねます。
それに、今日中に決めてもらわないと困ります。
クリスタル
え、、何この上から目線なメール、、、( ・∇・)。
「フレーフレー!カーラ・チーム!」
その後売主のパティントンさんからのメールが。
パティントンさんは我が「カーラ・チーム」に旗を振ってくれてるのね!
僕はポール君の前倒しの意見に賛成で、僕の方は準備全て整っています。
絨毯も含めてね。
パディントン
「フレーフレー!カーラ・チーム!」
パティントンさんたら、絨毯にだけはこだわるのね。
先祖代々からの重い家具をたくさん持っているので、確かに家具が入る前にカーペットが敷いてある方が便利よね。
あっ私たちの絨毯はどうしましょう!?∧( ‘Θ’ )∧
と言っても私たちは、家具なんて夫が買ったティーセットに電子レンジ以外、何も持っていないんだっけ!
ウチのマーガレット弁護士から再び、メールが来た。
パティントンさん担当のクリスタル弁護士へ、
もちろんあなたの言う通りだわ、20日のままで大丈夫と思うわ、私は。
マーガレット
あー
弁護士さんたちったら、えらく結束が固いのね。
不動産会社社長は、さすがの付和雷同!
その後来た不動産会社メリルから夫へ下記のメールがコレ。
ごきげんよう、ポール
11月20日の日程は順調に進んでいるので、この日でいいか、確認のために私に連絡してください。
敬具
メリル
なによー、日和見主義がー。
さっきは16日と言ってたのに今度は20日と、突然意見が変わったなー。
その後、メールがぱったり誰からも来なくなった。
後で夫に聞いたら、そのメールが飛び交っていた頃は、イギリスの2回目のロックダウンの前の最後のチャンスと、カーラさんは知人たちとお気に入りの街のレストランに出かけていて、メールのことは知らなかったそう。♪( ´θ`)ノ
それで結局夫が不動産会社に電話した結果、そのままで変わらない日程になったそうだ。
もー弁護士さんたち、「20日のままで大丈夫」って断言したんだから、
ちゃんと問題なくことを済ませてくれるわよねっ!!
*名前は全て仮名です。
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