「◯◯すれば、あなたも英語がマスターできる」?

ENGLISH & SPANISH の語学上達
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日本では実にいろいろな英語商材が売られている。

謳い文句には大抵、

「◯◯しさえすれば、あなたも英語がマスターできる」

しかも「短時間で」「簡単に」なんて書いてある。

この文章を書いている私は、ネイティブのツレとは25年も、ほぼ英語だけで

コミュニケーションをとっている。

そのおかげもあってTOEIC 915点、英検1級。

けれど、ツレ以外と英語を使う時は、

100%わかることの方が稀だわー

 

まあでも、もしその〇〇が本当にあるとしたら?それはなんだろうということを考えてみた。

 

 

日本語と英語では共通のベースがない

全然英語が全然しゃべれないスペイン人の友達が、英語で難しい医学記事を読んでわかると言ったのでショックを受けた。

英語もスペイン語も、ラテン語から来ている語彙が多く、特に学術的な専門用語では多いらしいので、たとえ彼女のように英語がまったくわからない人も、英語が読みに関してはある程度わかる。

逆も同じで英語圏の人もスペイン語を聞いてわからなくても、読めばある程度わかるという。

 

でも英語と日本語に関しては、共通点がほぼない。

語彙、表記、発音、語順、文法も、まったく違う。

 

日本語の漢字も、漢字熟語も、大体は中国語から来た。(大まかに、漢=中国)

だからたとえで聞いてわからなくても、日本人は中国語の読み書きに関しては、漢字さえわかればある程度わかる。

つまり日本語と中国語では共通のベースがあると言うこと。

 

もし日本人が英語ではなくて、アジア語圏の共通点の多い言葉を勉強すれば、外国語を勉強するハードルがぐんと下がるだろーなー。

 

 

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「何もかもわかる」か「何もわからない」の二択でない。

 

夫婦間で何語で話しているのか?よく聞かれるので、仕方なく「英語」と答えると、

なぜか「ペラペラなんですね」と

ありがたーい勘違いをされる。

しかし!

私はTOEIC915点で、英検1級取得で、(シツコイ)

人生の半分くらいを英語で日常生活で話しているけど、

慣れていない相手(初めて話す相手はその訛りに慣れない)、馴染みのないジャンルだとほとんどが、

いまだに「わかる」「わからん」のグレーゾーンなのだ!

 

あえて数字にすると以下のようになる。

 

英会話のおおよその理解度:私の場合*

夫との会話       「わかる」100%「わからん」0%(まれにわからない時は確認必要)

自分の仕事に関する、初めての相手の話    「わかる」80~100%「わからん」20~0%

夫の親戚との会話         (相手と話題による)        「わかる」80~100%「わからん」20~0%

駅で電車が止まった時周りの乗客の言うこと (相手による)「わかる」80~100%

「わからん」20~0%

駅で電車が止まったとき、駅員の言うこと (相手による) 「わかる」70~100%

「わからん」30~0%

自分が聞き慣れているジャンルのニュース解説 (話題による)「わかる」70~100%

「わからん」30~0%

自分が聞き慣れないジャンルのニュース解説  (話題による)「わかる」50~70%

「わからん」50~30%

*「読む書く」の場合とはまた異なることに注意

 

上の表の「100%」というのは、誤解のないよう書いておくと、夫との会話以外では

1、いつも話をする相手、または話題の時

2、そうでない場合、短いコミュニケーションの時

に限られ、1でも2でもない場合で100%わかることはむしろ稀。

(泣)

 

 

語学上達は、コミュニケーションの頻度による

わからなくても、間違っても、気にしないで気楽に話せる。

そんな人が外国語を難なく扱える人に多いような気がする。

つまりずうずうしくわかったとかわからないとか間違ってるとか正しいとか気にしないで気楽に話せる人は、コミニケーションの頻度が圧倒的に増え、そういう体験を広く濃く深くしていく機会も増える。

私は「英会話学校等に行くのか?行ったことがあるのか?」とよく聞かれるけど実は一度も行ったことがなく、もっぱら旅での実地体験だけ。

1番最初に英語の勉強を、義務教育以外でしたのはスコットランドの語学学校に行った時だった。

その語学学校(カレッジの語学コース)には、日本人は1人もいなかった。

滞在したのはスペイン系の団体が運営する女子寮だったのでほとんどがスペイン人だったけれどもわずかなイギリス人やたくさんのスペイン人とも英語しか使わなかった。

なので、ただ3ヶ月の滞在で日本語を話したことは皆無で帰国後突然、TOEFLが約200点も上がった。

学校の授業は午前中だけで宿題もあまりなく、留学先のコースよりも滞在中常に英語を聞いて話して読んで書いていたことが関係あると思う。

 

 

外国語の習得は、スポーツに似ている

自分が今話した言葉がどこで誰から習ったのか覚えてないけれども口をついて出てきて後で調べたらそれがとても自然なフレーズだと気づいて驚くことがある。

時々それは自転車に乗るのを覚えるプロセスに似てると思う。

 

どうやって自転車乗れるようになったのか、説明ができない。

でも気がつくと乗れるようになっている。

別のスポーツにたとえても良い。

語学学習は、言葉の海にただ身を預けるというか、漂わせるというか言葉という海を泳ぐノウハウを身につけることだ。

ちゃんと泳げる日もある。

でも時々は過剰な語彙の波に飲まれて皆目意味がわからなくなる。

外国語の習得は、語彙でできた海で動き、水を操る練習をすることだ。

「読み書き聞き話す」という全部のアクティビティーの量を増やすことで、徐々に体が慣れていく、そんなスポーツの身体活動に似た感じだ。

もちろん赤ちゃんや小さい頃にそういう環境に身を置くのではなくて、大人になってから習う外国人にとって言葉の勉強は、文法や辞書というツールを活用することが必要になる。

 

 

TOEICで高得点を取れば、ネイティブのように使いこなせるのか?

もちろん何を基準にして「マスターする」というのか。

もし「そこに生まれて育った人と同じように言葉を理解、表現すること」だとすると、たとえTOEICで高得点を取ることと、マスターとは関係ないと思う。

 

例えばただ1つのことを言うにも、無限と言ってもいいほどの言葉の選択ががありえる。

日本語でコミュニケーションする場合、同じことを言うにも、話者、伝達方法、文脈、目的など下記のようにさまざまな状況に応じた語彙から自分たちも選んでいる。

 

かしこまった表現の場か?話し言葉の表現でいいのか?

書き言葉なのか?話し言葉なのか?

話者が何歳くらいで性別や生まれ育ちは?

話者と相手との関係は対等か上下か?

表現の目的は何なのか?(短い伝達、くだけた会話、真面目な議論などニュアンスはいろいろ)

表現のメディアは何なのか(会話か、メモか、メールか、手紙か、メッセージアプリか)

 

ネイティブなら、目的に合った自然な表現を身体的に選ぶ。

それは辞書では得られない一瞬の選択の連続だが逆に言えば、そういうことができるのがネイティブだ。

自分が英検一級やTOEIC915点取った時やったこと、外国語の検定試験の勉強は、試験の形式に慣れるための過去問練習がすべてだった。

それは試験対策に適した知識の証明でしかない。

 

 

でももしその〇〇が本当にあるとしたら?

英語を「短期間でマスター」はあり得ないウソだと言う証拠を挙げたけれど、たった1人だけ、実際に3ヶ月で日本語をほぼマスターした人を私は知っている。

「日本に来て3ヶ月」でそれまで日本語を勉強したことがないというのにすでに日本語で私と普通に会話できたアメリカ人について覚えていることが、3つある。

 

1つめは

彼は、「親が外交官だったせいで、米国以外の国に住んだ期間が長く、複数の言葉が話せる」と語っていた。(他国で爆発物を仕掛けられ、家族とともに殺害されかけたこともある)

2つめは、

上のような自分の過去とアフリカ系米国人であることで、普通とは違う見方で米国を捉えているかもしれないと語っていた。(自分と同じ肌が黒いアメリカ人とだけ、すれ違うと「ブラザー(兄弟)」と話しかけていた「知り合いか」と聞くと「全く知らない」と言っていた)

 

3つめは、

とにかく毎分1回以上、私に日本語について質問していた。どうやら起きている間は四六時中日本語を学んでいたようだった。

だから、確かに3ヶ月でほぼ、会話についてはマスターしたかもしれないが、そのくらい尋常じゃない努力をして初めて可能かもしれない、ということ。

 

もう彼と会ったのは何年も前だけど、彼と会う前も後も、彼と同じくらい努力をして語学を勉強している人には1人も会ったことがない。

つまり、もしその〇〇が本当にあるとしたら?

〇〇=「努力」ね!

 

言葉は「習慣」である

外国語を使うだけで必ずしも現地にいなくても、もう体ごとその国にいるように、性格まで少し変わったように感じる事は無い?

私はそう。

ネイティブの赤ん坊が言葉を覚えるプロセスも、誰からも何も教えられなくても、周りの環境で飛び交っている言葉をいつの間にか身に付けていく。

リスニングメインで言葉が伸びると言うようなメソッドがあると聞く。

私は何年も英語のラジオを流しっぱなしにしたけど全然英語力は上がらなかった。

赤ん坊のネイティブが言語を習得するプロセスとは違いリスナーは大人なのだから、条件は同じではないのだろうね。

聞いているだけでは効果は無いとしても、補足的な解説も用いて継続し習慣化すれば効果は一定程度ある気がする。

旅をする中で、混沌とした言葉の海の中に身を置けば、言葉が反射神経のように身体的活動となる。

行った国で友達やその家族と何週間か過ごす間、彼らが話すのを聞いていた言葉は、すでに耳がその言葉の音に馴染んでいる。

ただ意味はおぼろげにわかっても完全にはわからない、という状況だ。

そんな私にとって外国語学習は、辞書で調べ改めてそこに意味をインプットし、文法という型を知っていくプロセスと感じる。

 

英語の「勉強」はしない

ネイティブ並みになるには、ネイティブと同じ年数や時間、その言葉を使うしかないのだが、とりあえず

旅行したり

外国人の友達を作ったり

原書を読みその国のお話に思いを馳せたり、

何らかの方法でその国の言葉を使う頻度を増やすのが、唯一の語学上達の方法だと思う。

自分に合った、その外国語と触れる習慣をみつけて使うことで、マスターはできなくても、一定程度習慣化できる。私の場合もそれは主に旅や、外国人と友達になることだった。

 

「勉強」と言う概念から脱却しない限り語学は身に付かないと思う。

なぜなら語学は、専門家でない限り、研究対象ではない。

「習慣」だからなのだ。

英語を身に付ける近道があるとすると、自分に合った言葉の習慣を選ぶことかなと思う。

 

 

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