「はーっ今こんな時期にー?」とヒト様からだけじゃなく、自分でもツッコミ入れつつも、新種のウィルス蔓延中のエゲレスに舞い戻ったよ!
でも舞い戻った翌日にガーン、エゲレス3度目のロックダウンに突入!
ツレは半年間、家の契約だとか電気水道ガスインターネットの契約だとかそういう一切合切のため、ずっとエゲレスにいた。
でも私はビザのため一旦日本に帰っていたので、去年暮れ近くに購入した19世紀の家に内見以来、初めて足を踏み入れた。
ツレが1部屋ごとに案内してくれた時は興奮した〜、完全にお客様状態だったけどさ。
いろいろ内見した中でもこんなに古い内装が残っている家はこの家だけだったのだけれど、そのまま「まるで映画の中にいるみたい!」と思ったわ。
ロゼッタと言われる花模様の彫刻が全部屋の天井にあったりとか、廊下にも全壁に縄模様のような装飾がいちいち古いままあるの。(親戚の家では、古い天井が落下したそうなので、一部しか残ってない家が多いのかと)
リビングダイニングやバスルームの壁紙なんかも100年くらい前のままって感じで、希少価値?
まるでテレビドラマでしか見たことないような、19世紀の遺物みたい。
けど、古い家は風情があるだけじゃなかった。( ; ; )
庭は思ったより小さく、一階の部屋は思ったより暗いーぃ(悲)。
今日はイギリスに買った家に初めて住んで約1週間の感想を書くことにするね。
北海道より緯度が高いイギリスは、寒い!
夏でも涼しいくらいの気温にしかならない、年間通して寒いイギリスでは、家はセントラルヒーティングが普通。
聞いたところによるとガスで温めたお湯を、壁に固定した鉄製のパネル(デロンギヒーターみたいな形状の)に通している。
パネルは各部屋にあって、お湯が循環しているので、部屋には火器がないから安全だしパネルに洗濯物を置いても燃えることもなく、すぐ乾いて便利。
でもツレによるとガス代が結構かかるらしくて、夜8時に暖房が切れるタイマーのセッティングがされていたの。
い、いや、外は零下だよ。
なのに8時に暖房切れるって、、、、(T . T)。
8時前も後も一日中寒くて、着いてから1週間は、家の中でもマフラーにレッグウォーマーにコートに帽子と、「ココは北極圏ですか?」と言う状態だった。
またはベッドから1日中這い上がることができなかった。
寒過ぎて、何もできなかった(泣)。
早速オンラインで注文した電気ミニヒーター在庫なく届かず、(T . T)
近所のスーパーで2台買い込んだら、到着後1週間でやっと生きた心地がするーぅ。
部屋が大きいと寒い!
「イギリスって日本と比べて、家は大きいんですよね?」
これまでイギリスで「内見」と称しては、ひと様の住む家を40回程徘徊した私の答えは、
いーえ!!
ツレの家に初めて行った時なんかは
「サイズや内装も日本の家とほぼ変わらないなー」って思ったものですよ。
でも家が古いほど、また住んでいた人の階級が高いほど、(間取りを変えていない限り)各部屋が大きいし天井も高いってことはあるわね。
例えば1回目のロックダウン中に住んでいたホリデーコテージ(貸別荘みたいなの)は、それこそ映画に出てきそうな家だったけど、部屋が大きすぎて、寒すぎた。
居間とか30畳くらいに広くて、(エゲレスまで行っても畳に換算する、どこまでも日本人の私)昔お金持ちが住んでいた家なのか?と思った。
でも私たちが購入した家の辺は以前から書いているように、必ずしも「お金持ちエリア」というわけじゃなくて、ツレにも「この家は昔どんな人が住んでいたと思う?」と聞くと、
「まー間違いなく、労働者階級の人(庶民)だな」
「例えばどんな職業?」
「この辺は海が近いから漁師とか、魚市場に勤める人が住んでいたと思う」
とのことで、内見に来た時も「わりとこじんまりした家だから、ここなら暖かそう」と思った。
ところが「こじんまり」と思ったのは、多分家具がたくさん置いてあったからだったのかも。
だって、モノがほとんどなくなったら、天井も高く、ほとんどの部屋が思った以上に大きかった。
(多分家が古いから。それと私たちはロックダウンのせいで、まだほとんど家具なしで生活中)
だから部屋が寒いのかと、セントラルヒーティングのパネルの前にへばりついている時、
あれーこのパネル熱くない〜、と気づいた。
正確に言えば熱い部屋もあって、各部屋のパネルの温度がぜんぜん違う!
パネルのデザインも全部微妙に違うのは、長いこと人が入れ替わるたびに、壊れたのだけを交換したりしていたの?
長旅で疲れていたせいか、しばらく忘れていたイギリス独特のヒーターの調節方法を数日後やっとこさ完全に思い出し、ツレが光熱費の節約にうるさいので控えめに調整したら一気にマシな寒さというかほぼ暖かくなった!
でもほんとまともな活動ができるようになったのは、電気ミニヒーターが届いてからという気がする。「ちょっと寒いな!」という時に便利に使えてたった15£(約2000円)なんて、素晴らしいヒーター。
そういや初めてイギリスに来た時も、学生用シェアハウスはどこでも午後8時にヒーター切れて、その後友達がミニヒーターをくれてやっとサバイバルできたのまで全く同じだったなぁ。
前の所有者に会って家具のお礼を言う
私が到着直後の夜、前の家の所有者、パティントンさん*が来るとの事だった。
引っ越してもこの近所に住むパティントンさんは、ツレがここに引っ越して以来わずか1ヵ月でもう3、4回ほど来たんだって。
「なんでそんなにしょっちゅう来るの」と聞いたら、前の所有者にくる郵便物が届くとツレがいちいちメールをするので、取りに来たと言うことらしい。
「転送手続きをしたみたいだよ」と言うので、じゃあなんで未だに郵便物が来るのかな。
その夜、私は時差ぼけと寒さと腹痛でベッドに伏していて、階下からツレと前の所有者のおしゃべりが聞こえてきた。
ツレは洗濯機の温度調整の方法を聞いていた。(以前私がツレに聞いた。)
イギリスの引っ越しは、キッチンに洗濯機が作り付けのような感じで設置されているので、洗濯機はそのまま置いていく人が多いようよ。基本的にドラム式洗濯機で買うと、50,000円とか60,000円とかするので、私的には助かったなぁと思った。
さらに冷蔵庫も置いていってくれたので、電化製品で購入したのはガスコンロくらいだったらしいわ。
ちなみにイギリスのガスコンロはオーブンとセットで、税込40,000円位だったらしいので日本と比べるとずいぶん安い。
数日前に家のすぐ近くで、パティントンさんにばったりあった。ツレとは友達のような感じで気軽に話している。
私は家以上にこの人の古い家具に恋をしたと思うのだが、内見後「いらない家具があれば1、2点残してくださるとありがたい」なんてずうずうしく言ったのに、7点も残してくれて、しかも「これはいらない」と言っていたモノで、私が「素敵ですね」とか言って褒めた小物だけ全部残してくれたので「凄い記憶力だな!優しいのかな!」と思った。
その家具をよく見てみたら。多少のほこりがあってもすごくきれいだし、状態としてはとても良かったので、そういったことにお礼を言った。
「結構年代物の家具ですか」と言うと、
「家具は父母の物が多いんですよ」
パティントンさんは牧師さんだったけど、どうやら彼の家系はビジネスマンで
「相続した大きな家を売りました。その時の家具ですが、引越し先は天井が低く、入らなかったのです」
とのことだった。
家具の年代の話になったので、家の年代についても聞いてみた。
「この家、何年頃建ったんですかねえ」
「1880年頃だと聞きました」
「家の歴史がわかるような登記簿とかあると思ったのですが」
「弁護士(この記事参照)が持ってるから聞くといいですよ」
「なんで弁護士が持ってるんですか?」
「大事なものだからでしょう。自分で持つより安心ですよ」
「見せてもらうのにお金かかりますか?」
「あなたの物ですから、お金はかからないですよ」
近いうちに弁護士に問い合わせて聞いてみよっと。
古い家は風情があるだけじゃなかった
ツレによると古い家ではいびつな部分があるのは珍しくないそうだけど、この家も床のあちこちが微妙に傾いて、部屋の角が90度じゃないので、部屋の形が台形!?
イギリスの家にはよく、狭い3畳位の「ボックスルーム」とか言われている階段の上のスペースを使ったような部屋があって、ゲストルームや子供部屋などに利用されている。(この記事に間取りあり)
あまりにも寒いので、ミニヒーターを買って早速そこにこもろうとしたときに、壁に奇妙なうきがあるのを気づいた。
「これはなんだろう!?」と思ってよくよく見ると、確か内見に来た時後にシングルベッドが1台置いてあったのを思い出した。内見に来た時は大きい寝室に大きなダブルベッドが置いてあったので、何年前か知らないが別のもう1人の居住者がいたのだろう。
そのベッドの輪郭に沿って汚れているんだけど、特にベッドの背もたれがあったあたりがものすごく汚れていてちょうど人の背中の形で汚れている。多分誰かがもたれていて体の脂がそこに染み込んだのだと思う。
しかもその部分の壁紙が、脂と熱で膨らんで浮き上がったのか、背骨の形に立体的に盛り上がっていたのだ。
まるでそこの人の背骨の形が、昔そこに寝起きしていた幽霊みたい。
(写真は汚れた部分の壁紙を剥がした後)
なんだかぞっとして思い切ってハサミで壁紙をいくら剥がしても背中の形にしか剥がれないので、もうその部屋にとどまるのはやめた。
ロックダウンで、いつになったらリフォームできる?
イギリスでは日本と反対に、築年数が古く機能的な部分が近代化された家に人気がある。(過去記事)だからこそ、古い家に住みながら水周りなど新しくして、売る時には何倍も高く売ろうとする人は多いみたい。
そう、古い家の価格が下がらないイギリスでは「自宅の購入=売った時バン!と儲けられる投資」でもある、そう言う感覚の人が多いよう。
だけど、パティントンさんの場合は、伝統的な内装だけでなくキッチンや水周りも変更せずそのまま使っていた。ただ、清潔に使っていたようで質素な水周りはほとんど傷んでいない。
私たちは贅沢は好まず、伝統的な内装は好みだった。水周りが質素なままで、内装も変わってなさすぎだったから、価格も手頃で競争相手もないまま、理想の家を買えたのかもしれない(笑)。
トラウマ化するほど時間はかかったけれどね。
リフォームしたいなあー早くロックダウンが終わってくれ。
*人名は仮名です。
コメント
はじめまして。
19世紀のお家、古いけれど内装がビクトリア時代になるのかな?が残ってる素晴らしいですね。
私たちの家は1925年築。もう少しで100年。
デコレーションはないけれど、新築に比べると頑丈です。旦那は新築はダンボールで出来てるんだといってますが。
たしかに、寒い(笑)暖まるのに時間がかかります。
少しずつでもリフォームできますように。
コメントありがとうございます!在英でいらっしゃるんですね!記事に書いているように、ヒーターも部屋ごと温度が違いツマミは古くて永遠に回り続ける始末。さしあたり大きな問題はなくても、細かな修繕する箇所はたくさんあるようです。イギリスでは修繕とか、大工さんとかはどうやって探すのでしょうか?口コミが一番でしょうが、人が限られたり遠かったり、、、。
返信ありがとうございます!
ビルダー探しはクチコミと、片っ端から電話やメールかけてますね。rated peopleというサイトから、住んでる地域の業者さんをしらべられますよ、使ってみてくださいね。
いくさんコメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ありません!rated peopleみてみます!使われたことありますか?