日本で報道されているイギリスの反応は本当?
イギリスのヘンリー王子と、米国人の元女優メーガン妃が王室離脱することが話題になっている。日本のネット報道を見るとまるでイギリス全体が大変怒っているかのように感じられる。
たしかに日本のスポーツ紙のような、英国のタブロイド紙などは批判的な論調みたいだが、いやいやそもそも女王の声明も首相の声明も「2人をサポートする」という肯定的なものだったのを、日本のメディアは忘れていないか?
ではBBCなどの一般の人のインタビューや、BBCに限らずイギリスの新聞のソーシャルSNSはどうか。
SNSのコメントは何千とありまた逐次増えているので統計も計算もしてないしこのうちの何割が英国人の意見なのかも知らないが、印象としては優に半分以上のコメントが
「ヘンリー王子夫妻は、彼らが選んだ道を歩むのが一番良い」
「2人の幸せを願っている」
など、特段熱狂的にではないにしても、どちらと言うと好意的な印象だ。
もしこれが日本の皇室だったら?
これが日本だったらどうなるんだろう?
日本のメディアは、眞子さまのフィアンセ?の小室さんでなく、小室母が元彼にお金のことで批判されたとき以来、小室さんにネガティブキャンペーンを始めたかのよう。
日本の世間一般もメディアに同調して、小室母の元彼の批判がどれだけ信頼できるのか?検証の必要性はさして語られない。
そんな日本でもし皇太子が外国人女優と結婚しさらに皇室離脱を宣言などした日には、推測だが多分一斉に、外国人嫁は悪の張本人のようにメディアはかきたてるだろうし、一般の日本人もさっさとメディアの論調に乗っかるだろう。
女王を初めとするイギリス人がヘンリー王子とメーガン妃に寛容なワケ(推測)
じゃあイギリスではそうなっていないのはなぜか。
私は正直ちょっと驚いた。
というのもいろいろな贅沢をしていると言うのでメーガン妃は以前からメディアだけじゃなくて一般人が書くコメント欄などでも批判されていたから。
それがここに来て「自分たちの好きなようにすれば良い」と2人の決断に対してサポートするかのようなコメントがほとんどだ。
これはやはりイギリスの個人主義が影響してるのではないかと思う。
私は自分のイギリスの家族を見ていて日本人と非常に似ていて気遣いが繊細で、控えめさとかそういうところが美徳とされているなと感じる。
だけど、やっぱり同調圧力っていうのは日本とイギリスではずいぶん違うのかなと今回の件で改めて思った。
日本では同調圧力がほとんどどこにもあり、変わったことをすると白い目で見られることを覚悟する必要がある。
どんなに変わっていてもその人の考えを尊重する、といった大人な論調はあまり聞かれない。
イギリスでは「それはあなたの人生だから」という、相手の選択を認める=突き放したような冷たさともやさしさとも言える個人主義が(もちろん色々な人がいるが)わりあい普通である気がする。