DIYでベンチ制作
近所のコミュニティーセンターで
「DIYでベンチ制作」と言うポスターを見かけた。
DIY下手の横好きなのでこの際練習したかったし、
参加費がたった2000円位なので
思いきって参加した。
牧場の真ん中みたいな会場
自転車でGoogle マップを見ながら会場に行ったら、
芝生の牧場みたいな所に出てしまう。
犬の散歩をしている女の人に場所を聞くと
来た道を、わざわざ戻って案内してくれた。
木材を並べたテーブルの前で
男女10人ほどが、集まっている。
受付の女性から「今始まったばかり」と促されると、
インパクトドライバーを持った小柄な男性に紹介された。
「マイクと言います、よろしく。
ほら、トーマスがあそこで説明してる。行って聞いてきな」
真ん中でトーマスと呼ばれた
恰幅の良い男性がみんなに、
DIYベンチの製作手順を説明している。
その後各自、個別のインストラクターが
待機している自分のテーブルに戻る。
カットされた木材を渡され、
マイクの見守る中、今度は自分で接着剤でくっつけた。
木材にインパクトドライバーの先で穴を開ける。
「左手でインパクトドライバーの頭を支えて、動かないようにして」
ドライバーの先をスクリューに替え、
ネジを回し入れようとしたら、
ネジが横へ逸れてしまう。
「自分でもちゃんとしっかり、
力を入れて押してね」
「ネジを木材から抜くときは、
もう一度機械を回しながらゆっくり引いて」
ハシゴの正しい作り方は?
指導を受けながら、ベンチの下で支える細長い木を、
何本か組み合わせてネジで固定したら、
ハシゴの形になった。
「あら、これハシゴみたい!
次は木のハシゴを自分で作ろうかなぁ」
「今日君は、ベンチもハシゴも
はしご作れるようになったね」
「マイク、間違ったことを教えちゃダメだ!」
会話を聞いたトーマスが駆け寄ってきた。
「ハシゴ作るなら足をかける横棒をカットし、
支柱の木に入子構造にするんだよ。でないと支えきれない」
DIYとメンタルヘルス
作業中何回もコーヒーやお菓子が
提供されたのはちょっと嬉しかった。
このインストラクターたちは、
「木工の家」という木工制作をするサークルの
ボランティアであると聞いた。
「木工の家」に参加できるか、
コミュニティーセンターの人に聞いたことがある。
「「木工の家」は、家族をなくして1人暮らしするなど、
人との交流の機会を失った人たちが共同作業をするサークル。
全国的な活動で、国民保険が補助している。
参加するには、このような活動が必要との
証明書を医師に書いてもらわないといけない」
結局、私はきっと参加できないでしょうと言われた。
ケンカするほど仲が良い?
隣のテーブルでは、年配女性が、黙々と作業している。
1人でも、私より2ステップくらい先のプロセスに進んでいた。
1人でもできる人だから
インストラクターが周りにいないのだと思っていた。
が、気づくとこの女性の進行具合が
私よりかなり遅れ気味になっていた。
彼女のインストラクターがいないので、
私のインストラクターのマイクが隣のこの女性を手伝った。
向こうからトーマスの大声が飛ぶ。
「おいマイク、自分の担当に戻れ。
余計なお節介焼くんじゃない」
「この人が困ってるの助けてたんじゃないか。
悪いがほっとけないのが俺の性分なんだよ!」
トーマスがいなくなってから聞いた。
「いつもこのメンバーで活動してるんですか」
「そうだよ」
トーマスとケンカするために、
わざわざマイクはサークル活動に来ているのか。
後でトーマスに聞いた。
「SNSに写真あげていいですか」
「それは許可が入るな!
んーでも誰も見てないよ」
トーマスも意外にいい人なのだな。
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