- 昔からイギリスの各家庭に一台はありそうな、掃除機のヘンリー
結構重いけど吸引力は十分だし、ノズル使わなくても割と端っこまでちゃんとゴミを吸ってくれる。
わが家では「掃除機どこ?ここに持ってきて」ではなくて「ヘンリーどこ?ここに連れてきて」とかの表現がまかり通っている。
「ちょっとー」と言いながら、あっちこっち引っ張ると、ヘンリーは形が丸いので家具や壁にぶつかっても止まらずに私の後からヨタヨタとついて来る。
イギリスはフローリングは少なく、絨毯、それも毛がフカフカの絨毯ラグも多いので、パワフルな掃除機でないと毛の中にあるゴミを吸わない。
でもヘンリーは愛らしい顔からは想像できないほどパワーで大きなゴミもスイスイ吸い込み、すこぶる快適だ。
2段階にパワーが切り替えでき、ハイパワーにすると厚手のラグに入ったゴミや毛の束などほとんど何でも吸い取る。
ダイソン vs ヘンリー
じつはヘンリーは私たちが元から所有していたのではなくて、
うちの親戚が、ヘンリーをお払い箱にしてわが家に置いて行った。
その親戚は、英国の有名な家電メーカー・競合他社ダイソンの最新型を使っている。
しかもツレも「ダイソンの親戚が使ってる掃除機は、古いほうは重かったけど最近買ったのは強力なのにヘンリーよりも軽い」と言って、ヘンリーをお払い箱にしようとしている?!
ダイソンは宣伝やマーケティングが盛んだし多分、うまい。
一方、ヘンリーの宣伝広告?
ん?見たことない!
イギリス中でわが家のように、ヘンリーは密かに市場から葬られていくのか?!
ヘンリーのレビュー記事は多数
と、ググってみると、ダイソンが市場に出てから、ヘンリーと比較するレビューが続々とあった。
比較的新しい体験レビューでは
「ダイソンの方が機能性は総じて上だけど、ヘンリーの方が安いし機能性も充分」
とああ、ヘンリーくんにはまぁまぁ嬉しい結論になってます!
(店やタイミングで違うと思うがだいたい、ヘンリーが15000円くらい、ダイソンは2万円くらい)
参考
https://spotlessvacuum.co.uk/cylinder-vacuum-cleaners/henry-vs-dyson/
ググるとヘンリーのレビュー記事が多数あり、どのレビューも掃除機のヘンリーを「彼=he」とヒトのように表現している。
(英語はペットや赤ちゃんまでを「それ=it」とモノのように表現することもあるのだが)
それにしてもなぜキャラクター商品が大人気の日本で、ヘンリーのような商品が出てこなかったのか?
またヘンリーの会社が、ヘンリーを日本に輸出しなかったのか?
不思議に思ったら、ヘンリーは日本でも過去には売られていた!
(アマゾンジャパンで調べると、今では売られていない模様)
そこで掃除機ヘンリーの歴史などについて詳細に調べてみたよ!
ヘンリーには家族がいる
へティ、ジョージ、チャールズ、エドワードと4人の兄弟姉妹がいる。
それぞれ、チャールズはハイパワーとか、ジョージはカーペットに最適とか、ペットの毛をよく吸うとか、機能別に差別化されている。
(一部の家族は既に販売されていないようで、したがって4人と言うことになる)
ヘンリーはもともとプロの掃除用に作られた
ヘンリーはプロ用に開発されたので、掃除係が夜勤で掃除しなければならない時も、1人ぼっちに感じず、掃除機を友達だと思えるようにと、ヘンリーの顔が作られた。
しかしヘンリーはその機能性の高さで、家庭用としても人気商品になったそう。
参考
https://cleanhomeguide.co.uk/history-of-henry-hoover/
ヘンリーの誕生日は?
1981年で40歳。
ヘンリーのメーカー、Numatic International社で顔がある掃除機は1879年に最初に発明されたが、実際には、1971年までヘンリーという名前はなかった。その後ほぼ現在のヘンリーになったのが1981年。最初ヘンリーはおもちゃ扱いされていたそう。でも機能性の高さが知られるようになりロングセラーに。
ヘンリーの黒い山高帽、赤いコートは、イギリスの上流階級の伝統である狩猟服に似ている。
もしかすると、狩猟時の英国紳士をモデルにしたのかもしれない。
Photo by Ineres Siceas on Unsplash
ヘンリーの特徴は大容量ダストバッグ
ヘンリーのバッグは写真のように大容量で、まるでオムツ!
(左の写真右上のマグカップの大きさと比べて見て!)
どんなに使ってもそうしょっちゅうバッグを替える必要がない。
マイクロファイバー大容量のダストバッグを使用した最初の掃除機の1つであり、裂け易い他の紙バッグとは異なり、強力な材料で作られている。
ヘンリーはロングセラーでベストセラー
ヘンリーの開発者はクリス・ダンカン氏で、この会社の創立者であるようだ。
1981年のヘンリーの発売以来、世界中で700万から800万台を販売し、毎週約2万台、1日あたり約2857台を販売している。
参考
https://en.wikipedia.org/wiki/Henry_(vacuum)
ヘンリーは英国製
メーカーのNumatic International社は、サマセット県のチャドという町にある。
ダイソンは、お金を節約し、研究開発への投資を増やすために、生産をマレーシアとシンガポールに移した。
ヘンリーの製造元ニューマティック社は、製品の品質を保護するために英国製にこだわり、すべてのヘンリーはイギリスで製造されている。
でも半数近くが輸出されているので、ヨーロッパや世界のいろいろなところで見ることがあるかもしれないね。
参考
https://cleanhomeguide.co.uk/history-of-henry-hoover/
コードが10mもある
英国のドラマ「ダウントン・アビー」に出てくるような大きな邸宅や、ホテルなどでも使え、階段の上から下へ掃除してもコードを付け替えなくて済む。
ヘンリーはエコ
ヘンリーは同種のパワーの掃除機と比べ、50%の電力しか使わないのでエコ。
ヘンリーの製造元ニューマティック社はまた、ヘンリーの古さに関係なくスペアパーツを提供していることで知られている。
参考
https://www.janitorialdirect.co.uk/blog/fun-facts-about-henry-the-vacuum-cleaner/
番外編(ヘンリーが主人公のショートムービー)
ヘンリーを題材にしたショートムービーが多数あるのを知った。
(へティが主人公のストーリーとかYoutubeの関連動画欄参照)
中でもこれが一番面白かった!
もうヘンリーがいる家では眠れない?
ヘンリーホラームービー!!!
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