イギリスの煙突と暖炉のこと

イギリスで家を買う!
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イギリスの煙突の数は何を意味するの?

いつ頃まで本物の暖炉を使っていたの?

今はどんな暖房器具を使っているの?

など、イギリスの家に必ずと言っていいほどある煙突と暖炉のこと、

イギリスの家の暖房設備のことなどをイギリス人に聞いてみたよ。

 

 

イギリスの家にあって日本の家に無いもの。煙突と暖炉

家の煙突

 

夫の姉のパートナー男性は、通りの家(推定築100年)の、煙突の先っぽに、チェスの駒みたいな細い柱が何本も伸びているのを指して「見てごらん。あれがチムニーポットだよ。ほら、あの家なんて6本もある。その本数が暖炉の数だ。古い家では、ほぼ各部屋に暖炉があったはずで、昔あの家には暖炉が6つあったんだ」

夫は「子供の頃、暖炉の火をおこすのは僕の仕事だったんだよ!」と言います。

夫の姉も負けずに言います。

「あなたの仕事になる前は私の仕事だった。我が家じゃ、一番年下の子供がやる仕事だったんだから」

「で、その暖炉に薪をくべる仕事ってそんなに大変だったの?」と私が聞くと、夫は

「楽ではなかったよ。できればもうやりたくないほどね。まず〇〇して、その後〇〇するだろ。それから〇〇もしなきゃならないし、寝る前には〇〇をチェックするしね、、、」

(以下、果てしなく続く、暖炉の火を起こして部屋を暖め続ける奥義)

すると夫の姉「本当の火って美しいわ。でも薪をくべるのはもうできないかな、やっぱり大変だから。第一、薪を置く小屋だってあったじゃない、昔はね」

 

本物の火が燃えてる暖炉のようだけど?

夫の姉の家では、本物の暖炉の火が燃えてるようでよく見たら、薪や石炭でなくスイッチ式で本物のように見せるガス管だった。ただ、ある寒い朝、あのガス管の暖炉を入れたらどうかと申し出た時、「あれは熱効率が良くない。ガス代が高くつくだけなのでもう使っていない」との事だった。

私が「そういえば〇〇(パブの名)以前は本当の火でそれはもうあったかくて雰囲気抜群だったのに、今はなんかプラスチックの偽物の火を後ろから電気で照らして、見かけだけになって。パブのお客さんにとっても魅力で商売にも良いと思うのに」と言うと、夫の姉は「きっと従業員の仕事が大変すぎたとか?仕方ない」とのこと。

 

暖炉

田舎のパブに行けばまだこんな本物の暖炉の風景が見られるはず。私はとっても憧れます。

夫姉「であなたたち、もし家を買ったら暖炉はどうするの?ガス管の火の暖炉にすれば?本物そっくりの。居間に本物の火が燃える暖炉なんて、すばらしいことでしょうねえ」

私「あれは熱効率が悪いのでは?」

夫姉「うちのは古いから。最近のは熱効率もアップして結構あったかいらしいわよ。この近くに暖炉暖房システムのショールームがあってなんでも揃ってるから行ってみましょうか」

 

じゃ、昔あった暖炉はどこへ?

とは言え、今ではほとんどの家では居間とか主寝室とか以外では暖炉の姿形も見つからない。じゃ、昔あった暖炉はどこへ?答えは、壁(写真の例で鏡がかかっている壁)で塞いでしまっているのです。で大抵は壁で塞いだ暖炉の左右を棚やクロゼットにしたり、家具を置いたりしている。塞いでいるのは、暖炉の空気孔を通してゴミなどが、室内に吹き込むのを防ぐためだそう。

 

私の別の親戚の人の家では、以前主寝室には暖炉がなかったのに、ある日突然古めかしい暖炉が出現していた。

「あれ?これはどうしたのですか」と聞いたら

「前の持ち主が壁で塞いだ暖炉を、壁から掘り起こしてインテリアにしたの」と聞いた。しかしその後よくよく経緯について聞いてみたところ、その家の居間の暖炉を掘り起こしてそこに移動したらしい。「では、もともと主寝室で、壁で塞いであった暖炉は、どこに行ったのですか」と聞くと、「妹が欲しいと言ったのであげてしまって、妹は自分の居間にその古い暖炉を使ったの」だそう。なかなか話がややっこしいが、このように古い暖炉を掘り起こし、人にあげたり売ったりと言う事は割と普通に行われていると思われる。

 

デロンギ形状のヒーターの中には何が通っているの?

 

えー私の憧れは本物の暖炉。本物の暖炉のある居間でウトウトしてみたいな。でも、、実はセントラルヒーティングのシステムが普及して以来、ほとんどの家では、暖炉で火を起こすことはもうないそうですよ。本物の暖炉に出会えるとしたら、パブや高級ホテルのラウンジくらい?

それでもなぜか、どの家でも写真の家のように「見た目だけ」の「なんちゃって」暖炉が、居間の真ん中に鎮座しているのです!

 

 

 

暖炉に置いたストーブ

唯一残された居間の暖炉ですら、今ではあくまでもインテリア目的で暖房目的ではない場合が多いけれど、写真のように暖炉内にストーブを置いている家もある。

でも一番一般的な暖房設備は、日本でもよく見るデロンギみたいな形状のセントラルヒーティングです。夫に「あれの中はお湯が通ってるの?それとも油が通ってるの?」と聞いたらお湯だそう。

給湯器は凍結を防ぐためか、イギリスでは室内に設定され、タイマーがついていて家中の部屋、トイレでもお風呂でも、そのデロンギ形状の暖房があらかじめ菅でつながれて設置されています。

 

デロンギ形状の上には、夏以外の時期や夏でも天気が悪いと15度くらいの冬のような寒さになるのは珍しくないので、暖房スイッチをオンにしたところにタオルや洗濯物を置いて乾かします。暖房の温度は変更できるので、寒い日はチンチンのヤカン並みの熱さに、そこまで寒くない日はぽかぽか程度の暖かさにと温度調節できます。

節約家のイギリス人は真冬でも夜数時間しかオンにしていません。夫の姉の家も、朝はたとえ外が氷点下でも暖房なしです。でも壁の厚さがおそらく日本の壁の2倍くらいあるし、大抵の家は全窓二重窓でガラスが二枚なので(私は築100年くらいの今借りている家で、窓の桟が30センチくらいあるのでデスクに使ってましたが、それが壁の厚さかと)断熱は日本の家よりは高いですが。

 

 

写真

屋根の煙突:Angela Baker on Unsplash.

暖炉に置いたストーブ:Nico Jacobs on Unsplash.

パブの暖炉:Michael Cumins on Unsplash.

 

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