イギリスの長距離バスでの旅のことを書いたよ。*
長距離バスは、時間がかかる一方で、
だからこそきっと人との出会いがあると思う。
それこそが旅の醍醐味なんだな。
下記のコラムもチェックしてね!
実践編1「イギリスを旅行するには電車かバスか飛行機か?」
実践編2「長距離バスの予約、乗り場、乗り方」
実践編3 「長距離バスで注意すること」
*私の住む町から近いニューカッスルから、リーズへ。どちらも北部の地方都市
ロンドン行きの長距離バスに乗って
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ニューカッスルのタイン川にかかる橋。正式に書くとNewcastle upon Tyne と言う地名は「タイン川の上の新しい城」の意味。でも1000年位前についた名前らしく、残っている城壁は1000年位前のもの。
その日、あいにく全国の鉄道ストライキと重なって電車が止まっていた。
近郊の空港からはポーランド行きの飛行機がなく、
電車でちょっと遠いリーズ空港へ行く予定だった。
空港の街まで電車なら1時間40分のはずだったのに、
長距離バスだと4時間近くもかかる。
仕方なく、長距離バスをオンライン予約しEチケットを受け取った。
長距離バスは始発で、既に半分の席が埋まっている。
車掌さんに指定席か?と聞かれ、記憶になかったので
とりあえずチケットを見せたら、
指定席ではなかったらしく、
「好きに座って」と言われた。
(指定席にすることもできるようだ)
実践コラム1 イギリスを旅行するなら電車かバスか?飛行機か?車か?
イギリスでは電車もバスも飛行機も、主要都市を結んでおり、
飛行機→電車→長距離バス
の順に価格は2~3分の1位になる。(バスの時間は電車の2~3倍位かかる)
オススメの使い分け
●お互いそれほど遠くない街を数カ所見て回りたい場合→電車
●時間がない、移動距離が長い、空港から行きたい場所までアクセスが良い→飛行機
●時間があって、お金がないか、飛行機や電車では行けない→長距離バス
●長距離バスも行かない、観光地以外のイギリスを見たい。→レンタカー
隣の人が気になって眠れなかった
イギリスの道路はラウンドアバウトと言う交差点のため信号が少ない。
一方でラウンドアバウトは名前の通り丸い交差点なので、
何度もぐるぐる回って車に酔いやすい。
酔いを避けるため眠りたくなってきたけど、出発してすぐ、
隣の女性は携帯で電話をし始め、延々喋って切ったらまた別の人にかけている。
多分東ヨーロッパ言語なので何話しているかはわからない。
長距離バスには、旅の出会いがある
誰かの荷物が、何かの拍子に荷物棚から落っこち、
前方の席の若い女の人がわざわざ立ち上がって通路から拾って荷物の持ち主の男性に渡す。
男性が「親切にどうも」と言ったので、このお礼の
「親切にfor your kindness」が実際に使われているのを
初めて聞いたなと思った。
インドパキスタン系に見えるその女の人が、
「どういたしまして」と
荷物の持ち主に笑顔で振り返った。
次のバス停でバスが停まっていた時、2列ほど前の彼女の列に行って聞いた。
「隣に座っていいですか」
女の人は今度も、大きな瞳に素敵な笑顔を見せた。
トイレは長距離バス内完備
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Leedsには目の保養になるビクトリア時代のアーケードがたくさんある。
30分ぐらい経ったとき彼女が、
ちょっとすみませんと言って、
後ろのほうに行ってまた戻ってきた。
彼女に確かめたら、どうやら後の方にトイレがあるらしい。
トイレはびっくりするほどきれいだった。
「長距離バスに乗るのは初めてなの?」
彼女の英語はほぼ訛りがなく、英国生まれの人だろう。
私は初めてではないけれど、もう最後に乗って以来、
何年も乗ってないと答えた。
トイレ談義から話が弾んで、これからどこに行くのか聞いた。
「ロンドン。友達の家に預かった荷物を取りに。あなたは」
「リーズの空港から明日、ポーランドに飛ぶ」
リーズからロンドンまではさらに4時間位、かかるらしい。
彼女も、私と同じでニューカッスル近郊に引越したばかりと言う。
仕事を探していると言う彼女がまた北東に戻ったら、
会うことがあるだろうか。
そしたら友達になれるだろうか。
考えている間に気がつくと、Leedsに到着していた。
実践コラム2 長距離バスの予約、乗り場、乗り方
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実際の長距離バスのE-Ticket
●予約方法
最近は電車もバスもどちらもオンラインで予約するのが普通。
Googleで「 〇〇(出発地) 」「to 〇〇(目的地) 」「coach」*と検索。
*長距離バスは「bus」ではなく「coach」と言われている。
●オンライン購入
通常National expressというバス会社のサイトが出て来る。
私は登録の必要がない、いつも電車を予約しているサイトTrainlineからバスも予約した。他にもいろいろサイトはあるけど、価格はそこまで変わらない。
出発地、目的地で検索、行きたい日時を選んで、クレジットカードを番号を入力すれば、Eメールで電子チケットが送られてきた。
私はプリントせず、乗る時スマホを見せるだけでオッケーだった。
●長距離バス乗り場で買う
実は事前にGoogle Mapで「coach station」(長距離バス乗り場) と検索し、どこにあるか調べて近くに行ったついでにそこでチケットを買おうと試みた。
しかし日曜日だったせいで、チケット売り場は閉まっていて、買えず、オンラインで買うしかなかった。
このようにチケット売り場に行ったところで閉まっていることもあるが、英語のオンライン購入に自信がないと言う場合は、チケット売り場で買う方が間違いないかもしれない。
*「coach station」(長距離バス乗り場)は電車の中央駅の周辺で、やや町外れの方角へ徒歩30分以内にあることが多い。
実践コラム3 長距離、長時間移動で注意すべきこと
長時間移動での安全性
夜行のバスや電車では隣の人を選べるなら選び、もし選べなくても明らかな迷惑行為があった場合、遠慮せず正々堂々と抗議するか、周りに助けを求めるかすべきだ。
何年も前になるが、夜行の長距離バスでロンドンからパリへ行ったことがある。
隣の英国人男性は、若い頃のトム・ハンクスにそっくりで明るく感じよかったので、最初の数時間は楽しく会話し、友達になった気がしたほど。
しかしみんなが眠り込む時間帯になって、自分の膝をこちらに擦りつける痴漢行為が始まった。
私はとにかくその男性とその後一晩中隣にいることに不快になったので、結局隣の床の上に横になって夜を明かした。
でもやっぱりちゃんと言うべきことは言うべきだったと思う。
イギリスの交通機関や公共トイレ
乗り物でも街でも、一般的に日本と同じか、平均してそれ以上に清潔なので、その意味では、他の国よりは安心して使える。
ただ街や駅の公共トイレの数は、管理費を抑える予算削減のためか、犯罪防止のためか(治安が平均して日本よりはやや悪いので、トイレでの犯罪防止)、日本より圧倒的に少ない。
トイレがない場所でトイレに行きたくなったら、パブは遅くまでやっているし、人が多いパブ内ならよほどのことがない限り安全なので、こっそりパブに入り込んでトイレを借りるのがオススメ。客が少なくバレバレの場合、コーラを一杯頼むくらいは仕方ないかも。
もし公共トイレがあっても暗くなってからは、繁華街や、目つきの悪い人がいるような怪しい地域の公共トイレには、安易に近づかないこと。
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